昭和からの贈りもの 第4章昭和9年〜12年 東京市立第2中学校時代の記録 後編

 5-42.昭和11年・中学校教室   ・ 


中学校教室/昭和11年

中学校授業中/昭和11年

黒板らしき前に先生と思える方が立ち、生徒の後姿が見えると言うことは、教室の様子を撮ったようですが、何と授業中です。
伯父に聞きましたら、

「いや〜時々試験的に授業中の先生を撮っていたたんだよ・・・」
「この先生はニヤリストというあだ名で、いつもニヤニヤしていたからな〜」
「後で現像して、ニヤリストの授業中に見ていたら、見つかってしまって取り上げられたこともあったけど、その時もあまり怒らずニヤニヤしていたからな〜」

と申していましたが、何と授業中にカメラを取り出して撮影しているとは・・・
また、こうした教室で先生を撮っているネガは、4枚ほど見つかりましたので、少なくても4つの異なる授業で先生を撮影していたという事になります。

伯父は、五人兄弟の長男で、責任感が強くて真面目な伯父・・・と思っていましたが、こういった面もあったとは驚きでした。


ニヤリスト/昭和11年11月

東京市立第二中学校/昭和11年

プリント裏には11年11月7日の日付がありましたが、この時のニヤリストというあだ名の先生の授業は、黒板を見ますと、
《ヴィタミンと抗懐血病性ヴィタミン》
《航海時に起こる(新鮮野菜欠乏)》
等の文字が見えますが、随分と難しそうな授業だったようです。


上の写真は、明らかに隠れて撮影している感じがします。
そう思うと最初の2枚の写真では、先生は正面を向いていますので、堂々と撮っていたのでしょうか・・・?

後で後述の中学校の卒業アルバムを見た時も、当時の自分の席を指して、「この辺から撮っていたよ!」と位置まで教えてくれました。

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