昭和からの贈りもの 第6章 昭和13年〜16年 東京外国語学校時代の記録

 6-18.昭和14年・三原山 3 ロバ・ラクダ   ・ 


三原山/昭和14年
こちらは、写真がボケていますが、よく見ると先頭には馬かロバに乗っている人が見えます。
小屋のような建物と、木のベンチに座っている人や、おかっぱの女の人も写っていますが、皆一様に山を登っている感じがします。

そしてこのネガは下のように2枚続きのネガで、右側は黒くて良く判らないもので、何処の写真か不明でした。
それがPCで補正し明るくしたら、前頁のように三原山の火口と判明したものです。
この頃、既に三原山登山や観光の為のラクダやロバも営業していたそうですので、上の写真もそうしたロバで登ってたものと思われます。
また昭和10年には大島自然動物公園(現都立大島公園)も出来、鹿、猿、駱駝、鶴、山羊、熊などが飼育されており、島へ観光客も20万人近くなり、益々観光地として開けていった時期です。

下はこの頃に営業していたという観光ラクダの絵葉書です。
こうして三原山で観光客を乗せていたようですが、なんとラクダの背中に乗るのではなく、一頭のラクダに四人乗りの篭を乗せ、そこに四人が乗っています。
随分と思い切った乗り方ですが、馬子でなく駱駝子の格好も凄いですね!

因みに、この頃は港から外輪山の茶屋までは3.4kmで徒歩で2時間ですが、ロバは1円50銭。
茶屋から噴火口までは約2kmで徒歩1時間で、ロバやラクダに乗ると1頭50銭だったようです。


戦前の大島の観光ラクダ/絵葉書

下も一連の三原山の写真ですが、山から下りてきた時の写真でしょうか?
着ていたコートも脱いでいるようですが、真ん中の人が手にしているのはガイドブックか地図でしょうか?
山登りの好きな伯父達ですので、きっと地図を片手に三原山をいろいろ周っていたのでしょう。


大島三原山での伯父たち/昭和14年

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