第三十一回 孤島に流れる“お星さまの贈りもの 中編



夜中に、まさにバケツをひっくり返した…というような物凄い雨の音に何度か目を覚ましつつも、朝方起きると外はカラッとしたいい天気。
さっそく“お星さまの贈りもの”がプールサイドで流れ、ブーゲンビリアもきっと「あらっ?はじめて聞くにはいい曲ね!」などと思ったかどうかはわかりませんが、綺麗な花びらをいっそう大きく開いていました。

ブーゲンビリアが綺麗に咲いています プールサイドに流れるメロディ あら良い曲ね!と聞いているのかな?

さて、この島の一番は、なんと言っても世界でも屈指のホワイトビーチ。
長く伸びる白い砂浜に青い空とヤシの緑が見事なコントラストを見せてくれ、砂は粒子が細かくサラサラで、さらにゴミや危険物などまったくなく、安心して裸足で歩けるという、いやはや本当に綺麗なビーチでなのです。
またビーチどころか道路にもゴミなどほとんど見当たらず、道路までも安心して裸足で歩けるということで、この島に滞在中半分以上は裸足で過ごしたくらいです

白い砂に青い空と緑が映えるビーチ

まさに絵になるビーチといった感じで、“お星さまの贈りもの”にはぴったりとすかさず撮影です。

ヨットを背にパシリ 船のアウトリガーでパシリ

この時期は、1年でもっとも穏やかで過ごしやすい時期で、観光客が結構多く、そのため必然的にモノを売りにくる人もかなり多く、ビーチでゴロンとしていると様々な人たちがやってくるのですが、覚えているだけでも。

おみやげ物売り・木彫りモノ売り・アイスクリーム売り・サングラス売り・フルーツ売り
海鮮物売り・お菓子売り・ボートツアーのお誘い・マッサージのお誘い

といろんな人がいましたが、目と目が合ったらものなら、“さささっ”とやってきて、「ミヤゲイラナイ?」「オイシイヨ」「ボートツアーボートツアー」などとたくみに声をかけてくるのです。
そしてちょっとでも興味を示そうものなら断るのに大変なことになってしまうのです。
一番驚いたのが、大きなエビをバケツに入れてやってきたおじさんで、何でもこの先の海で捕ってきたそうで、最初は1200ペソから始まり、1000ペソ、800ペソと下がり結局大きすぎて大味だろうと思って買いませんでしたが、700ペソ(約¥2,000)まで下がったのです。
他にも大きさが70〜80cmもあろうかと思われる木彫りの帆船!いったいどうやって持って買えるのだろうと思ってしまう代物でした。

しかしこのエビは大きかった バナナのパイといった感じで美味しかった 頭にフルーツを乗せて廻ります

でも中にはそそられるモノもあり、最初に買ったのが、島のバナナやマンゴーなどのフルーツ。
頭に籠を乗せてやってくるのですが、値段も驚くほどお安く、大ぶりのパパイヤが\100くらい、バナナは1本\6,7といったところ。

大きなパパイヤは 目の前で切ってくれ すぐさまかぶりつきます!

そして、お次が島に着く前からやってもらおうと思っていたマッサージなのです。
このマッサージですが、ビーチやベッドに横になり、オイルを塗って全身をマッサージしてくれるのですが、とにかくこれもお安く1時間で日本円で500円程度でした。

ただ今マッサージ中!!

そんなことで、親がマッサージに気持ちを良くしているうち、子供は子供で海を堪能しているらしく、初めて一人で泳いでいると思ったら、いつの間にか知らない外人の男の子に「遊ぼう〜」とアタック!
なかなか男の子が返事をしてくれないと見ると、今度は地元の子供たちが遊んでいる中にひょこひょこと進んで行き、なにやら一緒になったつもりのようなのです。
もちろん言葉は通じるはずもないのですが、その距離がだんだんと縮まり、いつの間にやら皆で笑顔で遊びはじめました。
まさに子供には言葉の壁などないらしく、笑顔と笑顔。興味と興味。雰囲気次第なのでしょうね。

うーん大人もこの感じを見習わなくては…と思いつつ、「よーし!エブリバディ!写真を撮るぞ〜」と皆でポーズ!

はじめはちょっと距離がありましたが いつの間にか仲間入り 皆でハイポーズ!

聞いてみたら、子供たちは日本で言う夏休みのシーズンらしく、毎日ビーチに来ているとのことでした。
丁度浜辺に打ち上げられた藻でおまんじゅうやらダンゴやらを作っているところに、我が子が接近していったようなのでしたが、どうりで何か食べる仕草をしながら皆で笑っていました。

そして“そうだ!”と思ってみんなに“お星さまの贈りもの”を聞かせてみたら、「この曲知ってる!」とかいいながら、皆で唄ってくれたのです。
やはり童謡には国境はないのですね!!

そして、我が子と一緒に遊んでくれてありがとうの意味で、日本から持ってきたふうせんを膨らませて、動物たちを作ってあげたら大喜び!
これが功を奏したのかわかりませんが、結局このあと毎日我々を待ってくれ、子供といつもいっしょに遊んでくれて、我が子には友達が一気にたくさん出来たのです。
もちろん毎日ふうせんを作ってあげ、子供たちも風船目当てでもあったと思いますが、ある時など、子供達に風船を作りながら、「随分と暑いな〜」と思い、ふと回りを見たら、子供から大人まで30〜40人もの人垣が出来ていたなんてこともありました。
彼らからすると、長い風船がライオンになったり、花になったり、リボンになったりと“日本から来たふうせんマジック野郎”とでも映ったのでしょうか?
それにしても、出来てゆくふうせんを見る子供たちのキラキラした目が可愛かったなぁ。

毎日みんなやってきてくれました 子供たちは皆明るく遊び上手 ふうせん片手にパチリ

さてここボラカイは、ダイビングリゾートとしても名が高く、特に欧米や韓国からのダイバーが多いところで、島内にもたくさんのダイビングショップが軒を連ねています。
かつては日本全国の海を潜りまわった我が身としては、久々に目の前に広がる海に血が騒ぎ、早速潜って見ることにしました。
この日のためにと水中デジタルカメラを用意し潜ったボラカイの海。
やっぱりはじめて潜る海はワクワクするもので、穏やかな海の中をカメラ片手にあっという間の1時間なのでした。
もちろん“お星さまの贈りもの”もいっしょに潜り、サンゴのベッドでパチリ!ちょっと大きめなイソギンチャクの横でパチリなのです。


ビーチが綺麗で海がきれいということは、やはり夕陽も圧倒的に綺麗な島です。
もちろん夕食も夕陽を見ながら、おいしいディナーでした。

夕陽が綺麗 気持ちのいい夕食です 綺麗な夕陽の前でポーズ

このあと、久々のダイビングに燃えたというか、イギリス人女性ガイドの美貌に燃えたというか…いやいやそうではなく、ガイドの言葉に誘われて、夕食の後に今度はナイトダイビングもすることにしました。
確かに昼潜るよりも、夜の方が神秘的で、お魚たちも活発になるものあり、眠るものありでとても楽しいナイトダイビングした。

泳いでいるのは夜行性のアナゴでしょうか? 岩にへばりついているのはオトヒメエビでした
このアイゴは眠っています モヨウフグは起こされて機嫌なナナメ?

また夜潜っていると、可愛い生き物や、見事に擬態している生き物にも出会うことが出来ます。
下の6枚は水中でよ〜く見ていないとわからない生き物です。
どうぞ画面をクリックしてみてください。


砂に同化しているようですが…

藻の中に隠れているのは?

こちらも砂といっしょのようです

イソギンチャクを棲家にしているのは…

なんかいるようですが…

水中にふわふわ綺麗でした

ちなみにこの時はガイド2人とダイバー3人の計5人で潜りましたが、自分以外はみな外人さん。
でもここボラカイには日本人のガイドも何人かいるようで、オーダーすればちゃんと日本人ガイドがついてくれるそうです。
もっとも海の中では会話が出来ませんがね…

でも一番素晴らしかったのは、ダイビングが終わって海面に出た時に頭の上一杯に広がる星の世界でした。
今まで見た星空の中で一番きれいだったなぁ



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