昭和からの贈りもの 第4章 昭和6年〜8年 東京市立第2中学校時代の記録 前編

 4-34.昭和8年・外房 興津海水浴場   ・ 


興津海水浴場/昭和8年

今度は海水浴を楽しんでいる様子を撮ったものですが、この写真をみて驚いたのは遠くに立つ監視台のような櫓です。
木製と思われますが、人の背丈と比べますと5m〜6mはあるのではないでしょうか?
今は砂浜にこそ監視台はあっても、海の中にはありません。
でもよく考えますと、この方が海水面に近いし、海中の様子もよく見えるので、海の監視に最適なのかもしれませんね。

伯父に聞きましたところ、
「昔の海にはたいていあったな〜」
「ただ飛び込み台と言っていたけど・・・」
との事でした。
それにしても随分とたくさんの人達が登っていますが、ある意味、休憩所の役目にもなっているかもしれませんね。
また櫓から飛び込んでいる様子も見えますので、監視台に休憩所に飛び込み台と一石三長の役目かもしれません。

ただ海水による腐食とか、メンテナンスを考えると大変なのかも知れませんが、昔の人たちの知恵のほうが勝っている気もします。


さてこの場所は何処かしら・・・?と思いながら、遠くに見える堤防や、山肌が特徴あると思い、外房の海水浴場を調べたところ、現在の勝浦市興津海水浴場に同じような景色があることが判りました。
そして下が現在の興津海水浴場ですが、山すそにはたくさんの建物が建ってはいるものの、遠くの山の形は一緒でした。


現在の興津海水浴場/平成19年3月

下の写真では、海の中にみんな集合しているようです。
「写真を撮るからさあ集まれ〜」
ということなのでしょうが、当然ながら防水でも防塵でもないはずの大切なカメラを、海に気軽にもって行くという事も驚きです。


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